彫紙(ちょうし)アートで使う紙の種類(TANT/ラシャ)

 彫紙アートでは主に使う色紙があります。
 TANT(タント)とラシャという2種類のファンシーペーパーです。

 ラシャは115色、TANTは2021年現在では200色と、圧倒的に色数の多いファンシーペーパーです。

 ラシャはつるっとした表面が特徴。
 TANTは、独特の柔らかく素朴な質感が特徴です。

 その他ファンシーペーパーを利用する事もありますが、微妙な色の違いを表現するには欠かせない色紙になります。

 この2種類の紙は身近な紙で、手に入れやすいです。 

 いわゆる「画用紙」として販売されています。

 彫紙アートには「使いやすい紙」、「使いにくい紙」などがあります。

 それぞれの紙の特徴を生かし、作品を作っていくのが作品のクオリティを高めていくコツになります。

 使用する紙の厚さは100㎏の厚さが適していますが、その前後の紙でも制作できます。    

TANTの紙

ラシャ紙

 なので、彫紙アートで使用する紙は割と身近な紙を使用している。

 和紙でも使えるし、柄模様も使える。

 ですが、あまり具体的な柄の入った紙を使うと、

 「その部分は彫紙アートで彫って表現しても良いのでは?」

 という事もあるので、

 柄のある紙を使う時は、作品を効果的に魅せる、意味のある柄を選ぶ方が良いと思っている。

 光沢のある紙、素材感のある柄(砂、コットン、キャンパス地、岩柄)などは作品に合わせて使うと効果的になる。

 紙を揃え始めると、私の性格なのか、色々集めたくなります。

 紙マニアまではいかないけど、彫紙アートに良さそうな紙を買い集め、収集したくなる。

 実際に紙を見てから、「この紙ならこんな感じの作品に合いそうだな~」という逆の発想が出てくることもしばしば・・

 とにかく、彫紙アートで使用する紙はTANTとラシャを最初は使っていくのがオススメです。

 

 あと、彫紙アートのルール上、紙に自分で絵を描く、柄を付け足すのはNGです。

 もともとある柄を使用するのはOKだけど、作品完成後に意図的に絵柄を付け足さない事になっています。

 なぜなら、その絵柄を後から塗って足すなら、最初から彫紙アートの絵柄として組み込んで彫ればよいのだから。

 彫紙アートの技法を作った作品として完成させるには、基本ルールを学ぶ必要がある。

 そこは、技法を生み出した人へのリスペクトや正しい技法の継承には必要な部分だと思う。

 アレンジ版や変形として作るなら、その部分を分かって変形判ですという事を最初から伝えておきましょう。

 その場合、「彫紙アート」の名前を出すのはグレーかな。

 自由じゃないと思うかもしれないけど、それは自分の心を自由にして、柔軟に対応すればよいと思う。

「今日の私は彫紙アーティスト」

「今日の私は創作作品を作る人」

「今日の私は切り絵アーティスト」

 そんな風に、自分を自由に表現できるのも楽しいと思う。

 アートは自由だからなにしても良い、なんでもありでしょという人も多く、その気持ちは、わかる。

 けど、彫紙アートを続けていて、今思うとそれは「自由にしなければならないというルールに縛られている」ような気もする・・

 そんな風に思うようになった。

 漠然としすぎている。

 紙の話から、大きくそれてしまったけど、彫紙アート作品を使うときには、効果的な紙や技があるという事。

 また、紙についてはブログで書いていこうと思う。

 それではまたね~